
約4ヶ月間厳しい自然にさらされた「皮トンビ」は、青森県立美術館での個展まで、一旦お休みすることになりました。
4月にしては暑いくらいの陽気でしたが、お昼過ぎから始まった撤収作業は思いのほか順調に進み、夕方前には無事に作業は終了しました。
強い日差しや風雨、雪にさらされ、皮は硬くなり、展示前より50〜70cmも縮んでしまいました。小さくなった「皮トンビ」はなんだか愛らしく、梱包して触れているうちに、自然と愛着を感じていました。
「皮トンビ」が擁壁に擦れたことで、崖の汚れが削れ、皮トンビの跡が残っているのを見たとき、この数ヶ月の過酷さを実感しました。寂しさを感じながらも、「皮トンビ」と同じ目線で崖の上から見た田園風景を思い出し、「次はどこへ行くのだろう」などと考えてしまい、ほんの少し罪悪感を覚えました。
